所得税の仕組み

10個の所得分類とは(所得税の基礎)

投稿日:2018年12月8日 更新日:

1.なぜ所得税を計算する際には所得を分類しなければならないのか

サラリーマンの方はお勤め先からお給料をもらって生活しています。いっぽう自営業者の方(たとえば八百屋さん)は自分で仕入れてきた野菜をお客さんに販売して生活しています。そのほかにも株式や不動産などの投資家、不動産の大家さんあるいは年金で生活をされている方など個人の収入や稼ぎといっても世の中には色々な種類の収入があります。

個人の収入や稼ぎに対し課税を行うのが所得税ですが、税金は当然に公平なものでなければなりません。
しかし公平でなければならないからといって、このような収入や稼ぎの種類や性質をまったく無視し、すべての収入にたいして同じ計算・同じ税率で税金を算定した場合、かえって不公平を招いたり、納税者の生活に大きな支障をきたすことがあります。

たとえば、現役のサラリーマンと年金で生活している方とでは税金を負担する能力が当然違います。
またサラリーマンが定年退職などの際にもらう退職金は老後の生活のための大切な資金となります。この退職金に土地の短期売買などで得た利益と同じような税金をかけてしまっては、定年退職後の生活に大きな支障をきたすことになりかねません

2.10個の所得の分類

したがって所得税ではこのような不合理な課税をさけるためにも、それぞれの収入(所得)を10個の種類に分類し、そのそれぞれについて税金を計算するため方法を別々に定めています。

所得税-10の所得分類
利子所得 預貯金や国債・社債などの債券の利子を受け取ったときの所得です。
配当所得 株式を保有している場合などで、株式の配当金を受け取ったときの収入などがこれにあたります。
不動産所得 土地やマンションなどの不動産を貸したときに受け取る地代や家賃から得られる所得です。
なお、不動産を売却した時の所得はこの不動産所得ではなく、譲渡所得に当たりますのでご注意ください。
事業所得 個人で商売をして得た収入が事業所得です。
八百屋さんや魚屋さん、床屋さん、弁護士さん、税理士さん、ユーチューバー・芸能人など、世の中にはさまざまな職業がありますが、個人で商売をして得た収入は原則としてこれにあたります。
給与所得 サラリーマンが会社からもらうお給料やボーナスなどがこれにあたります。会社の役員の方がもらう役員報酬も給与所得です。
退職所得 会社を辞める際などにもらった退職金などがこれにあたります。
同じ会社からもらったお金でも、給与やボーナスと退職金とでは所得税の扱いが異なってきます(退職金のほうが優遇されています)。
山林所得 山を持っている地主さんなどが、山に生えている木を売ったときの収入がこれにあたります。

試験での重要度はあまり高くはありません。

譲渡所得 土地や建物や株式などの資産を売却した時の収益がこれにあたります。

なお、お店が商品を販売した場合は譲渡所得ではなく事業所得になります。

一時所得 たとえば、生命保険の一時金や損害保険の満期返戻金、あるいは競馬の払戻金や懸賞や福引の賞金など、特別な場合に一時で受取るお金をもらった時などの収益は一時所得となります。

なお少し難しいですが、一時所得は商売として行う行為以外のことを原因とし、モノを売却したりサービスを提供したなどの対価性を有しない所得がこれにあたります。

雑所得 雑所得とは、上記の9つの所得のいずれにも該当しないような所得をいいます。

雑所得の代表的なものとしては、年金などがあります。

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