贈与税とは、個人から財産をもらったときにかかる税金をいいます。
ただし、単純に個人から財産をもらったときだけに贈与税を納めればよいだけではなく、実際には個人から財産をもらったわけではない場合であっても、それと同一視できるような場合であっても贈与税の課税対象となる場合があります。
贈与税の課税対象となる財産は、実際にもらった財産である「本来の贈与財産」と、もらったわけではない実際にもらった場合と同一視できることから贈与税の課税対象となった「みなし贈与財産」とに分類されることになります。
実際に贈与のあった財産をいいます。簡単に言えば「あげる」「もらう」の合意により所有者が移転した財産をいいます。 贈与税はその名のとおり贈与された財産に課せられる税ですので、このような財産を本来の贈与財産といいます。 |
形式的には贈与(「あげる」「もらう」の合意)があったわけではない場合であっても、実際に贈与があったのと同一視できるような場合には、課税や税負担の公平の観点から贈与税が課税される場合があります。 このような贈与税の課税対象となる財産をみなし贈与財産といい、実際には以下のようなものがあります。 ・生命保険金(例えば保険契約者がAさん、被保険者がBさん、生命保険の受取人がCさんの場合のように保険契約者・被保険者・保険金の受取人とがそれぞれ別の人の場合) ほか |
応用論点:贈与税の必要性(贈与税と相続税)
以下の設問に正か誤を答えなさい。
生命保険契約において、契約者および被保険者がAさん、保険金の受取人がAさんの配偶者であるBさんの場合、Bさんが受け取る保険金は、贈与税の課税対象となる(2018年9月学科試験第1問(29)を参考に当サイトで作成した問題です)。
(解説・解答)
生命保険金が贈与税の課税対象となるのは、保険契約者、被保険者、保険金の受取人とがすべて異なるような場合をいいます。したがって、設例のように保険契約者と被保険者とが同一人の場合には贈与税の課税対象とはなりません。
解答:誤