ライフプランニングの考え方・手法

単利計算の基礎

投稿日:2019年6月25日 更新日:

金利や利息の計算では「単利」とよばれるものと「複利」と呼ばれるものとがあります。
ここでは単利と呼ばれる利息の計算についてご説明いたします。

単利とは最初の元本(最初に預けたお金・最初に借りたお金)にだけ利息が付く金利の計算方法をいいます。

単利計算の場合は、利息の計算は原則として次のように計算します。

利息=最初の元本×利率

単利計算における元本は最初に預けたお金(お金を借りた場合は最初に借りたお金)をいいます。単利計算では毎年の利息は最初に預けた元本に利率を乗じて算定します。
では具体的に数字を使ってみていきましょう

単利計算の具体例

100万円を定期預金に5年間預けたとします。この定期預金の金利は年間3%の単利であった場合、1年目から5年目までの利息と定期預金の残高は以下のようになります。

元本 利息(単利3%) 年末残高(元利合計)
1年目 1,000,000円 30,000 1,030,000
2年目 1,000,000円 30,000 1,060,000
3年目 1,000,000円 30,000 1,090,000
4年目 1,000,000円 30,000 1,120,000
5年目 1,000,000円 30,000 1,150,000

単利計算では最初に預けた元本(ここでは最初に預けた100万円)にだけ利率を乗じて毎年の利息を計算します。
したがって毎年の利息は

1,000,000円×3%=30,000円

として計算されます(利息は毎年同額)。
よって定期預金を預けて1年目末の預金残高は最初に預けた元本1,000,000円に1年目の利息を加算した1,030,000円となります。
2年目末の定期預金の残高は1年目末の預金残高に2年目の利息を加算した1,060,000円となります。
これを計算式で考えると次のようになります。

1年目末の預金残高:元本1,000,000円+1年目の利息30,000円=1,030,000円
2年目末の預金残高:1年目末の預金残高+2年目の利息30,000円=1,060,000円
3年目末の預金残高:2年目末の預金残高+3年目の利息30,000円=1,090,000円
4年目末の預金残高:3年目末の預金残高+4年目の利息30,000円=1,120,000円
5年目末の預金利息:4年目末の預金残高+5年目の利息30,000円=1,150,000円

なお応用的な計算となりますが、単利計算の場合のn年後の元利合計は次の式で算定することができます。

n年後の元利合計=当初元本+当初元本×年間利率×n年

上記の定期預金の数値をこの式に当てはめると、100万円を定期預金に単利5%で5年間預けたときの5年後の預金残高(元利合計)は次のように算定されます。

5年後の元利合計:1,000,000円+1,000,000円×3%×5年=1,150,000円

(関連する項目)
複利計算の基礎(利子が利子を生む運用)

-ライフプランニングの考え方・手法
-

執筆者:

関連記事

no image

複利計算の基礎(利子が利子を生む運用)

金利や利息の計算では「単利」とよばれるものと「複利」と呼ばれるものとがあります。 ここでは複利と呼ばれる利息の計算についてご説明いたします。

no image

将来価値とは(将来価値の基本的な算定式)

将来価値とは、現金や金融資産などを複利で運用した場合における将来の価値を言います。 例えば100万円の現金を3年間定期預金(複利1%)に預けた場合、100万円は3年後につぎのような金額になります。

no image

ライフイベント表とは

ライフイベント表とは、将来において発生するであろう本人や家族の人生のイベントや計画など時系列でまとめた表を言います。 たとえば、5年後または10年後などの将来において本人

no image

可処分所得(かしょぶんしょとく)とは

サラリーマンやOLの方が会社からお給料の支給をうけたとしても、その支給された給与の全額(いわゆる額面金額や総支給額と呼ばれるもの)を自由に使うことができるわけではありません。