マーケット環境の理解

マネーストックの基礎

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1.マネーストックとは

マネーストックとは、法人や個人、あるいは地方公共団体などの通貨保有主体が保有する通貨の残高(現金のほか預金なども含みます)をいいます。
なお、上記の通貨保有主体には金融機関や中央政府などは含みません。

2.マネーストックと物価との関係

マネーストックに関する公表情報として、日本銀行が毎月公表するマネーストック統計というものがあります。
このマネーストック統計とは、日本銀行や金融機関(金融部門)などから個人や法人・地方公共団体などに供給されている通貨の総量を示す統計をいいます。

マネーストックには集計する通貨の範囲などにより、M1、M2、M3、広義流動性の4つの指標がありますが、一般に市場に流通するお金の多寡を表す指標となりますので、インフレやデフレなど物価変動に関する予測などに利用することができます(マネーストックが増加するとお金の価値が下がるのでインフレとなり、逆にマネーストックが減少するとお金の価値が上がってデフレとなる予測を立てることができます)。

(参考にしたページ:日本銀行ホームページ「https://www.boj.or.jp/statistics/outline/exp/faqms.htm/」)。

例題解説

(問題)
以下の設問に正か誤を答えなさい。

マネーストックとは市場に出回る通貨の総量をいい、法人や個人・地方公共団体・中央政府などの通貨保有主体が保有する通貨の残高をいう。

(解説・解答)
マネーストックとは、法人や個人、あるいは地方公共団体などの通貨保有主体が保有する通貨の残高をいいますが、通貨保有主体には金融機関や中央政府は含みません

解答:誤

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