日銀短観(正式には全国企業短期経済観測調査)とは、日本銀行が全国の企業動向などを調査するために四半期(3か月ごと)に行う統計調査をいい、全国の約1万社を対象に郵送およびオンラインで所定の調査表に回答してもらう形式で行われます。
日銀短観ではDIという指標が使われます。このDIとは日銀短観で発表される景気などを判断するための指数のことであり、企業に各調査項目について「1.良い」「2.さほど良くない」「3.悪い」などの3つの選択肢を用意して回答してもらい、このうち「1.良い」と回答した企業の割合から、「3.悪い」と回答した企業の割合を引いたものとしてあらわされます。
DIには、代表的な業況判断に関するもの(業況判断DIといいます)のほか、製商品・サービス需給や在庫、価格、設備、雇用人員、資金繰り等の判断項目についても作成されています。
(参考にした情報:日本銀行HP-「短観」とは何ですか?「https://www.boj.or.jp/announcements/education/oshiete/statistics/h12.htm/」)
例題解説
企業の収益を中心とした業況について企業に「1.良い」「2.さほど良くない」「3.悪い」の3つの選択肢を与えて回答してもらったところ次のような結果を得た。
この資料をもとに業況判断に関するDIを算定しなさい
1.良い | 30% |
2.さほど良くない | 55% |
3.悪い | 15% |
(解説・解答)
業況判断などで使用されるDIは1から3の3つの選択肢を用意し、このうち1と回答した企業の割合から3と回答した企業の割合を削除したものです。この値が大きいほど企業の最近(または先行き)の景況感が良いことを意味します。
なお、上記の回答からDIを算定すると次のようになります。
30%(良いと回答した企業の割合)-15%(悪いと回答した企業の割合)=15%(DIの値)
解答:15%